0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「デン助のやりくり親父」

 板谷紀之「デン助のやりくり親父」、

 下町で屋根の修理などの仕事をしているデン助=大宮敏光は、養女の娘と息子二人と暮らしていたが、ある時隣にこれから飲み屋を始める母子が引っ越してくるも、この母とデン助はソリが合わず、出会い頭から仲が悪かった。

 しかしデン助の義娘と隣の息子は徐々に恋仲になっていき、結婚したいと思うようになるが、ある時デン助が隣の店で怒鳴る暴漢のような客を叩き出してくれても、店が荒れたことで女将の母はろくにお礼も言わず仲は悪いままだった。

 しかし若い息子と娘はなんとか結ばれたがっていた。



 

 大宮敏光=デン助主演の,シリーズ的な下町喜劇映画の一作。

 基本はデン助と引っ越してきた隣の店の女将が仲が悪く、なのにその娘と息子は恋仲になっていく設定だが、デン助は気こそ荒いが、江戸っ子の気風と人情味ゆえに、隣の女将と仲が悪かろうと、喧嘩しながらでも暴漢が店で怒鳴れば叩き出し、隣が火事になれば荷物を全部出して火を最小限に食い止めたりと、ほとんど隣の女将の恩人に近いことまでやってやるキャラだったりする。

 最後は口は悪いが気はいいデン助と女将も仲良くなり、娘と息子もめでたく結ばれて大団円で終わるが、全体的にテンポがいいのと、下町喜劇の素地がちゃんと出来上がっているので、面白おかしく見られる映画になっている。

 昔の東京の下町風情も感じさせる映画で、下町でコミカルに揉めまくったりするシーンも森川信のサブキャラもいい味わいで、そうベタな人情喜劇にはせず、さらりと見せる下町人情喜劇になっている。

 そんな中々楽しく見られる一篇。

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常田富士男、大宮敏光 他

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2013/02/11(月) 14:34:37 東映 トラックバック:0 コメント(-)

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