0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「憂鬱な給食」

KRISTJAN HOLM「憂鬱な給食」、

ある教室で一人の生徒がどうしてもオートミールを食きれなくて、食べ終わるまで残され給食を食べていた。

生徒は見張っている先生に怯えながら、自分がまるで囚人になったように思えてきて奇妙な妄想を抱くようになる。




 エストニアの短編アニメーション作品。

中々給食が食きれないのに残さず食べることを強要された生徒の追い詰められた心象的妄想イメージが展開する作品。

しかし絵的にもテイスト的にも暗いものではなく、どこか風刺的なとぼけたブラックユーモアに彩られたような作風である。

給食を残さず食べることを強要され、自分が囚人のように思えてきた生徒が入りこむ妄想イメージがやはり面白く、食べているオートミールの皿から収容所の地下に潜り込んでいき、建物の内部を食べて掘り進みながらついには外へ出て行くというもので、言わば監視された閉じた空間で何かを強要された人間が見てしまう奇天烈かつリアルでもある妄想イメージが可笑しく炸裂する作品である。

全体的には緩い感じのユーモア溢れるタッチだが、奇妙な妄想イメージ自体がそのままブラックな風刺になっているような一篇。


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山崎努、花輪和一 他

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2013/02/07(木) 01:41:11 外国映画 トラックバック:0 コメント(-)

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