0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「Complexe =微熱の波瑠あるいは悲しい饒舌ワルツに乗って葬列の散歩道」

大林宣彦「Complexe =微熱の波瑠あるいは悲しい饒舌ワルツに乗って葬列の散歩道」再見、

大林監督が登場するシーンから始まり、男がタイトル通りワルツに乗って散歩道を滑っていき、そこで複数の男に裸にされマッサージされたり、女が出てきて悲壮なクローズアップを見せたりする。

監督ご本人が、これ以降の大林映画の基調となった映画と言うほど、全編コマ撮りを多用して撮られており、それが確かに後の商業映画「時をかける少女」という大傑作のコマ撮り芸術の極致の元になっているだろうことはよく伝わってくる。

映画のテーマは何故自分は映画を撮るのか?という自問自答にあるらしいが、それは明確にはあんまり伝わってこない。

だが、コマ撮り多用の独特の自由な作風を展開させながら自問自答している映画と言えばそうかもしれない。

コマ撮りによる奇妙な動き、クレショフ効果の崩壊など色々実験的なことをやっているが、コミカルなおかしさと哀感が入り混じったタッチも大林的な気がする。

出鱈目な自由さやポップさに満ちているが、実はわりとまとまっている一篇。


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2012/12/25(火) 13:02:23 その他 トラックバック:0 コメント(-)

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