0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「小島三奈 声を漏らし感じて」

 国沢★実「小島三奈 声を漏らし感じて」再見、

 小島三奈は関西人の彼氏とラブラブで暮らしていたがある時いかがわしいAVスカウトに引っかかりそうなところを前に被害に遭っている橘瑠璃に助けられる。

 二人は仲良くなりレズ関係にもなるが、橘は小島の子供がほしいとまで言い出し、小島も彼氏以上に橘を求めだす。

 ある時それに嫉妬した彼氏が橘に詰め寄るが逆に橘に彼氏は誘惑されてしまい、いつの間にか小島が参加して3Pのようになり彼氏は困惑していく。




 樫原辰郎脚本、国沢★実の名コンビの異様なサイコ的恋愛映画。

 前半は何てことないユルい恋愛映画展開なのだが、途中橘瑠璃の悪女っぽさが露呈し、小島の彼氏を誘惑して3Pに発展していく辺りからなんとも異色のサイコじみた、女と女の不気味な恋愛映画に様変わりしていく。

 橘は女である小島の子供が欲しいと思っていて、小島の彼氏と関係して妊娠することで小島の子供を身ごもったなどと不気味なことを言い出す。

 そこにサイコじみた狂気を感じた小島は恐怖すら感じて橘から離れるが、橘とじゃれあいながら小島は橘を滑り台から突き落とす。

 その後小島は他の男と結婚するが、夫は道で赤ん坊を連れた橘らしき女性に会うが、橘は女である小島の子供を育てていると未だに思っており、小島への永久に消えない不気味な愛情が語られて映画は終わっていく。

 小島はその橘の想いに実は応えているのか完全に離れてしまったのか判然としないまま映画は終わるが、しかしながらいずれにしたって異様にサイコなお話である。

 そんな不気味な女を橘瑠璃が実に怪演しており、奇想ミステリ小説のように展開する中々異様な映画である。

 前半のまったりしたユルいタッチが途中からガラリと不気味で不思議なサイコ話に転換してしまうところが出色な、樫原脚本も冴えている秀作な一篇。



国沢★実&樫原辰郎&橘瑠璃による傑作
性★獣★戦★線 [DVD]性★獣★戦★線 [DVD]
(2004/07/23)
橘瑠璃、国沢★実 他

詳細を見る
2012/12/10(月) 13:19:14 その他 トラックバック:0 コメント(-)

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://shoheinarumi.blog18.fc2.com/tb.php/1184-e34103fc