0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「恋愛自由型」

 
恋愛自由型 [VHS]恋愛自由型 [VHS]
(1997/08/08)
美空ひばり、高倉健 他

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 佐伯清「恋愛自由型」、

 学生の美空ひばりは花柳界の娘だが、芸者という仕事が好きではなく、姉の三條美紀に芸者にまつわる仕事を辞めてくれと言っていた。

 ある時江原慎二郎に高倉健の不本意な見合いを破談にするため、健さんの恋人を役をやってくれと急遽頼まれたひばりは、そのことで健さんと仲良くなるが、江原はフラれた格好の見合い相手の女性でひばりの友達に惚れるも、自分がされた仕打ちを江原にもしてやろうとその女は思っていた。

 徐々に健さんとさらに仲良くなり結婚前提のおつきあいというところまでひばりは行くが、健さんの継母・沢村貞子が夫・三島雅夫がかって芸者と関係していたこともあって芸者嫌いで、ひばりの家庭環境を聞くと急に冷たい態度を取り出す。

 怒ったひばりは自棄になって自分が嫌っていた芸者になってしまう。



 


 高倉健と美空ひばりの東映ラブコメ映画。

 健さんとひばりは一時期夫婦だったから、おそらくプライベートでも仲が良かった頃の作品だろう。

 例によってズケズケ言うひばりと、コミカルな演技をよくやっていた頃の若き健さんがくっついたり離れたりする映画だが、健さんの実の母は沢村貞子ではなく、ひばりの親戚の芸者だったのでその母子対面の話も後半に出てくるも、そう大仰な描写にはなっていない。

 何故かオカマチックな二人の男がひばりを取り合っていたり、変なキャラがちょこちょこ脇で出てくるが、終盤になると全ての関係やお話がスタスタとまとまってしまい(苦笑)、最後はひばりが野天気に歌って明朗に終わるパターンである。

 しかし途中嫌っていた芸者になってから、ひばりは芸者という仕事がいかに大変で芸一つで生きている立派な職業か・・・と知るところはいいのだが、最後に健さんと仲直りすると「私、芸者なんかやめてあなたのお嫁さんになるわ」と、急に「芸者なんか」と職業差別し出すのだから、じゃあ途中の芸者になってからの描写は一体なんだったんだよ…と言いたくなる顛末である。(苦笑)

軽く復讐しようと江原を騙すつもりだったひばりの友達が、実は江原に惚れていた描写などは微笑ましいが、まあ全体的にはユルくまとまっている、東映明朗ラブコメ映画の一篇。
2012/12/08(土) 14:06:20 東映 トラックバック:0 コメント(-)

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