0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「桃太郎侍」

桃太郎侍 [DVD]桃太郎侍 [DVD]
(2010/11/26)
市川雷蔵

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三隅研次「桃太郎侍」再見、

ある大名の家柄の若様で、双子の片方として外で育てられた桃太郎=市川雷蔵は、襲われているある姫君を助ける。

それで堺駿二に惚れ込まれるが桃太郎が宿にしていたのは小暮実千代のところだった。

しかし小暮は桃太郎の家を乗っ取ろうとする河津清三郎らと通じていて雷蔵を裏切っていた。







市川雷蔵が双子の兄弟の若殿様と桃太郎役の二役を演じている時代劇。

最初は雷蔵と小暮の絡みが多いが、小暮は悪役と通じているのに、雷蔵はそれを知っていてもわざわざ小暮のために罠にはまりに行ったりする。

それで両方捕まって死にそうになり、雷蔵が諦めているのに小暮が死を賭けて雷蔵を助けてくれたりする展開だが、小暮を改心させたい気持ちはまあわかるが、わざわざ罠にはまりに行く必要なんかないだろとは思う。(苦笑)

途中から雷蔵の二役がめまぐるしく入れ替わって描かれるが、高橋英樹がやっていた「桃太郎侍」とは随分違って、殺陣シーンも明らかにテレビの方が派手で迫力があり、こちらはどうにも大人しい殺陣が描かれている。

おまけに最後の悪役、河津清三郎と雷蔵の一騎打ちも明らかに河津の方が強く目立っていて、まあ一応雷蔵が勝つが、河津の死に様にシーンの中心まで移行していくほどで、あまり雷蔵は目立たず、悪役・河津の方が目立っていたりする。

この河津が妙に強いって設定なのが少し変わっているが、基本この映画は恋愛時代劇っぽいのでこういう描写なのかもしれぬ。

颯爽たる雷蔵の殺陣シーンが無いこともないものの、あんまり見られないのが意外だが、情緒ある映画ではある一篇。


2012/11/22(木) 03:15:24 大映 トラックバック:0 コメント(-)

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