0線の映画地帯 鳴海昌平の映画評

「いらっしゃいませ」

 瑞穂春海「いらっしゃいませ」、

 40男の森繁久弥はデパートの閑職に就き、いい年して挨拶の仕方から習うことになり情けなさを感じていたが、同じ職場の香川京子が何かと世話を焼いてくれ何とか職場に馴染むことが出来るようになる。

 下宿の子持ちの中年女性も妙に森繁に気があるような態度を取るようになり、専務からお目付け役を頼まれた専務の愛人にも色目を使われるようになる。

 そんな折、ある時森繁は香川や下宿の女性からは一緒に洋裁店をやろうと持ちかけられ、専務の愛人からも旅館を一緒にやろうと持ちかけられて、3人の女性の間で森繁が取り合いのような状態となるモテ期が訪れる。



 


 森繁主演のデパートなどを舞台とした恋愛喜劇映画。

 ナレーターをデパート自体に設定して語られていくが、途中からはにわかにモテ期が到来した40男、森繁の描写がメインとなる。

 香川京子がやたらとドライでやり手の女店員役だが、結局森繁は三人の女に言い寄られてモテモテになるも、この香川に一番気があったためにモテ期は一気に終了し、すべての関係があっさり消え去って終わってしまう。

 森繁を結局振り回しただけの悪びれない無意識的な悪女役を香川京子が意外に好演しており、森繁は結局3人の女を振り回していたようで、その実振り回されていただけだったりする。

 まあ森繁があんなにモテるのはちょっと変だな、とは途中思わすが、最後はキレイに森繁のモテ期が終了して終わっていく。

 中々展開が面白く、プログラムピクチャーの恋愛喜劇としてはいい出来な方だろう。

 最後もデパートのナレーションが入って終わっていくが、この終わり方も中々いい佳作な一篇。


 
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森繁久弥、伴淳三郎 他

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  2012/11/21(水) 13:30:32 東宝 トラックバック:0 コメント(-)

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